あんずの成長記録

あんずは7月6日に150gで3兄弟の長男として生まれました。
生まれた時は綺麗なアプリコットで、名前はあんずです。(とは言っても誰にも相談せず勝手に呼んでいたんですけどね。)
次の日、兄弟たちは順調に体重が増えているのにあんずだけ128gまで体重が減ってしまいました。
一般的に次の日には体重が減るので、まだそんなに心配ではなかったです。
ですが、次の日も体重は増えるどころか減っていきました。
哺乳瓶で人工哺乳はしていたのですが、上手に飲めないらしくあんまり効果がなかったです。
生まれた日に口の中も確認していたのですが、亀裂は確認できずにいました。
3日目にやっと口蓋裂だとハッキリ確認できました。
哺乳瓶ではうまく飲めないので、スポイトを使って1日過ごし次の日に病院に行きました。
あんずの体重は3日目の夜で114gです。
病院に行って、安楽死と言われてもそうするつもりはありませんでした
あんずはおっぱいを必死で飲もうとしているんです
生きようと小さな体で一生懸命がんばっていました
小さな小さな体で生きることをまったく諦めていないんです
あんずががんばっているんです、私も諦められません
病院では、手術して治すことが出来るとわかりました。
手術が出来るとわかっただけで、不安はありましたが、心はずいぶん軽くなりました。

カテーテル
安全のためにカテーテルでの哺乳を教えられて、小さなあんずの口にカテーテルを入れました。
誤嚥による肺炎や感染症など心配なことも多かったですし、最初は緊張しましたが無事完了。
しばらく緊張のあまり脱力してしまいました。
小さな仔犬なのと今まであまりミルクを飲めていなかったこともあり、一回に少しずつミルクを入れはじめました。
2mlの注射器のミルクを全部を入れるまで一週間ほどかけ、1時間おきの哺乳です。
最初のうちはミルクを入れ終わると、すぐに次のミルクの準備です。
生後7日目であんずはやっと190gまで体重も増えました。
小梅300g、さくら292gでとてもコロコロ。
約100gの差があった、あんずは比べるとガリガリでしたが元気は良かったです。
最初のうちは完全にあんずにつきっきり。
側を離れることもなかったし、1日中あんずのミルクのために行動していました。
嘔吐しないように1回のミルクの量を少なく、回数を多くしていたんです。
肺炎などの問題を起こしたくなかったので、原因になりやすい嘔吐には気を使っていました。
なので、1時間おきのミルクも長く続けていたので、夜中もご飯。
いくらなんでも24時間起き続けるのはムリ。
1時間寝たり、家族に頼んで寝たり・・・
本当に小さい頃は誰にでもできたんですが、成長と共にあんずが嫌がるように。
ピャ〜ピャ〜鳴いてるあんずの声に頼んだものの、結局自分であげてることも多かったです。

離乳食
1ヶ月を越えた頃からミルクは3時間〜4時間に一回、あんずにおまかせで量はかえていました。
この頃の最大の問題は離乳食です。
カテーテルではドッグフードはもちろん入れられないですし、缶詰類も詰まってしまいます。
離乳食として入れられるのは流動食のカロリーエースぐらいでした。
療法食の缶詰を試しましたがまったくダメ。
柔らかいのですがカテーテルにはどう頑張っても無理でした。
考えた結果、離乳食の缶詰をさらに細かくして、それに少しとろみをつけたものを離乳食にしました。
とろみがあると詰まりにくくなり、入れられる量が増やせました。
でも、やっぱり細いカテーテルです。
どうしても詰まってしまい、ミルクの回数はなかなか減らせませんでした。
直接口からも食べさせてもみました。
鼻から出ることはなかったんですが、むせてしまい断念しました。

しばらくして粉タイプの療法食を紹介され、それに切り替えました。
1袋300円とあまり安くはないですが、とても与えやすく切り替えるとガリガリだったのがすこしふっくらしてきたのであんずにはいいようです。
あんずはこの頃からイタズラばかり。
ビーズ、新聞紙、ティッシュなど、亀裂には色々なものを詰めてました。
亀裂に詰まったものを取るのは大変です。
あまりにも抵抗したので、真夜中に説得です。
口を開けるのも嫌がっていたあんずは納得したのかあまり抵抗しなくなりました。
話せばわかるようです。。

離乳期も終わり、ちょっと工夫しました。
カテーテルであげられるもので満腹感があるご飯を考えてみました。
カボチャ、サツマイモなどを茹でたものをこして動物用ミルク、豆乳などで溶いたものを療法食に混ぜてあげることにしました。
カテーテル使用中は、多めに作っておいて凍らせておき、ご飯の時に入れていました。

ドッグフード
カテーテルのサイズがひとつ大きくできたので、療法食をやめたいと思いました。
腹持ちがあまり良くなかったので。
そこで思いついたのが、ドッグフードをペースト状にしたものでした。
小さな粒が残ってしまうのでたまに詰まってしまいますが、ほとんど問題なし。。
ドッグフードペーストと他の子たちのご飯のスープを混ぜたものを1日2回カテーテルであげていました。

パンチと優の誕生日をきっかけに、ドッグフードをゼリーにする方法を思いつきました。
命名『あんずゼリー』です。
おかげで最近はカテーテルを一時卒業中です。
夜ご飯の時はみんなと同じ手作りご飯をゼリーにして食べてます。
少しでも口から食べておいた方があんずの楽しみにもなるし、将来の為にもいいハズだと思ったので。
将来の為になってるかは今はわかりませんが、確実にあんずの楽しみにはなっているようです。

手術
色々考えて決心が鈍ってしまい、手術できないまま、今も亀裂はあります。
他の病院にも行ってみましたが、口蓋裂の手術は家の側の病院では経験がある先生は少ないようです。
口腔専門の大学病院の先生に診てもらうようにすすめられました。
納得した上で決めたいので、よく考えて手術をお願いしようと思っています。

その後
小さかったあんずもスクスク育ち、2歳を無事迎えました。
仔犬時代は小さいサイズで成長も終わるかと思いましたが、スクスク育ちすぎサイズオーバー(笑)
もともとあんずはプードルの犬種標準から外れまくりなんですけどね。
アンダーだし、断尾はしていないし、その他諸々・・・
いくらあんずが可愛くても子供は絶対に残すことはありません。
口蓋裂は遺伝の可能性もあるし、奇形がある以上内臓に疾患を持っている可能性もあります。
元々、犬種標準から見事に外れているので問題外なんですけどね。
あんずは元気でいてくれればそれで十分。
ご飯も上手にお口をあ〜んで食べて、気に入らないことをすると怒ってウゥ〜。
ワガママだけど、いつも元気で暮らしています。
手術については今のところ予定ナシ。
不自由があるようなら手術を考えますが、今のところそれもないようなので。
あんずは今日も元気に怒りまくってます。

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